柄ができるまで

諸工作 | 柳生拵え

柄下地を作っていきます。
材料には朴の木を使用します。

茎の形に合うよう、朴の木をノミを使って掻き入れていきます。

ある程度掻き入れが終わったら茎に刀剣油を付けて朴の木に入れ、刀剣油がついたところをさらに掻き入れていきます。差し表が終わったら差裏も同じように掻き入れます。

掻き入れが終わったらお米を使って続飯(そくい)を作ります。粘度がでるまでしっかり練り合わせます。

柄下地に続飯(そくい)を付けて貼り合わせ、糸できつく縛って固定します。

糸を外したところしっかりと貼り付いておりました。これから縁頭の決め込みをしていきます。

まずはカンナを使って八角形の形にします。次に全体のバランスを見ながら形を整えていきます。

縁頭を取り付けて下地が完成しました。立鼓という形の柄となり、刃方(はかた)、棟方(むねかた)ともに反りがついております。

柄に巻く鮫皮を磨きます。うずくりを使って根気よく磨いていくと光沢が出てきます。

磨いた鮫皮に時代付けをしました。これから柄に鮫皮を巻いていきます。
柄のバランスが崩れないよう注意しながら鮫皮の厚み分だけ柄下地を削ります。

鮫皮を軽く濡らし、柄に仮着せして糸で縛ります。鮫皮が乾燥するまで待ちます。

乾燥後、糸を外し余計な鮫皮をカットした後、鮫着せをします。 鮫着せにはみじん粉を水で練ったものを使用します。

鮫着せが完了、しっかり柄に鮫皮が貼り付いています。

目釘穴を開け、柄に経木(きょうぎ)を貼ります。柳生拵えの場合は棟側が平面になるように経木を作ります。

柄巻をしていきます。

柄巻途中の状態です。柳生拵えは通常のものより少し大きく菱を作ります。棟方の平面は糸で巻くとこのように表れてきます。

柄巻が無事完成しました。

柄はこのようにして作られるのです。